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メルマガ 子育て情報「騒音の話」

 電車で通勤していると、イヤホンやヘッドホンで音楽を聴いている人をたくさん見かけます。でも、大きな音に長時間さらされると難聴になる危険があるので気をつけてください。騒音によって内耳の有毛細胞が傷害されて死滅すると、二度と回復しません。軽度の難聴でも子音の判別ができにくくなり、音は聞こえても何をしゃべっているのかわからなくなってしまいます。難聴は言語の獲得や学習能力に悪影響を与えます。特に、乳児、気が散りやすい・衝動性が高い・自閉的な傾向があるような子どもの場合は、ノイズの影響をより強く受ける可能性があるので、注意が必要です。どれくらいの音なら大丈夫かという明確な基準は、残念ながら、まだわかっていません。そこで、世界保健機構(WHO)では、暫定的に、全ての娯楽に伴うノイズの総計の平均を70デシベルにするようにというガイドラインを2018年に発表しました。普通の会話が60デシベル、掃除機の音やちょっとうるさい街頭が70デシベルくらいと言われていますので、それ以上の音に長時間さらされないように気をつけましょう。

(エコチル京都UC・小児科医/呉 東進)

 

20200122更新